建築金物による改善・提案事例集 建築金物における施工品質向上のポイント施工品質向上のポイント(ワンタッチレベルバンドの開発)
配水管を支えるレベルバンドは以前は4つのナットで1つ1つをねじ止めしており、排水管の高さ調整をするための施工時間にばらつきが起きていたことが問題となっていました。また、ハウスメーカーからの改善要望もあり、改善に動き出しました。
施工のしやすさを追求し、高さ調節後にワンタッチで固定が出来るワンタッチレベルバンドなら、大幅な時間短縮を実現。またロック金具を開発したことで脱落の危険をなくすことができました。
レベルバンドや樋受金具、内吊金具は1つの住宅におよそ20 個~ 100 個以上設置されています。その1つ1 つが手作業のねじ止めでは現場の施工性は決して上がりません。どの部位に使われる金具でも、ワンタッチ式の金具に変更することで、施工時間の短縮、施工品質の向上に大きく貢献できることを押さえておくと良いと言えます。
建築金物による改善・提案事例集 建築金物における施工品質向上のポイント施工品質向上のポイント(APS工法への変更)
従来の金物工法では、木材を組み立てている際に上図のような出っ張りが生じてしまっており、これが施工中のケガや事故の原因となっていました。また、従来の金物工法では大工さんによって組み立て時に部材を間違われたりされるケースもあり、施工時の品質の安定化が大きな課題となっていました。
APS工法では従来工法と同じく蟻仕口を採用しており同じ納まりになっているため、APS工法による施工が初めての大工さんにも馴染みやすく受け入れやすくなっています。また、間違った部材では取り付けた際に組み上がらないように設計されているため、大工さんによる施工のばらつき・間違いが起こらないので施工時の品質も安定します。
このようにAPS工法を採用することで施工時の品質が大幅に安定します。今後の職人の高齢化に伴って、大工不足を経験の浅い若者や外国人労働者にて補っても、十分に施工していくことができます。また、施工時に従来の金物工法のように金物の出っ張りが発生しないため、施工時も安全です。
建築金物による改善・提案事例集 建築金物における施工品質向上のポイント施工品質向上のポイント(基礎用ロングパッキンの活用)
住宅の基礎を守るために床下に取り付けられる基礎用ロングパッキンですが、メーカーごとにその機能はさまざまです。一般的なメーカーの基礎用ロングパッキンですと、建物の大きさに合わせて大工さんが1つ1つノコギリで切断をして使用するものが主流です。しかし、これでは、作業時間がかかる原因となっていました。
ロングタイプの基礎パッキンには、ノコギリなどの工具が不要な「スリット入り」が存在します。折りたい位置で簡単に切断・分割できたり、アンカーボルトが当たってしまう場合にも干渉が回避できるスライド機能つきで、大幅な作業時間短縮が実現できます。
実は設計の段階から基礎用ロングパッキンのような建材を施工性の面からしっかりと選定しておくことは非常に重要であると言えます。機能性の高い基礎用ロングパッキンを選定することで、施工を容易にし、施工時間も大幅に短縮することができます。基礎用ロングパッキンなどの建材に関するお悩みは、タカヤマ金属工業までお問い合わせ下さい。
建築金物による改善・提案事例集 建築金物における施工品質向上のポイント施工品質向上のポイント(水切と防鼠材の活用)
防鼠材は建築基準法施行令第22 条2 項によって使用方法が規定されており、必ず建物の外周面に使用しなければなりません。しかしながら、従来の防鼠材は施工の手間となっていました。実際に施工の現場では、同じ箇所に取り付ける水切の作業時間も入れるとさらに工数をかけざるをえない状況となっており、工数削減のニーズが顕在化していました。
水切と防鼠材の取り付け方法は今まで建材メーカーによってさまざまであり、現場で問題となっていました。このようなことからタカヤマ金属工業では、施工時間が大幅に短縮できるように防鼠機能付き水切を開発しました。これにより、設計段階から防鼠機能付き水切を事前に採用していただくことで工期短縮につなげることができました。
ハウスメーカー、工務店の設計者は、水切や防鼠材などの選定の際に各製品の特徴を押さえておく必要があります。水切や防鼠材などの建材製品はもちろん製品自身の機能も重要ですが、現場の職人のニーズ(施工性)を考えることも重要です。これが結果として建物全体のコスト削減につながることを押さえておきましょう。