鋼製束
「従来の束立の代わりになり鋼製で耐久性のあるもの。そして誰でも簡単に作業が出来る束はないだろうか」鋼製束誕生のキッカケは、建築現場の声からでした。大手プレハブメーカーの住宅メンテナンス用として共同開発が始まり、耐久性・作業性・経済性を追求し初代の鋼製束が誕生しました。初代鋼製束はどっしりとした形状で、性能と共に、安心感を与える見た目も重視しました。タカヤマ金属が世に送り出した、世界で初めて量産された住宅用鋼製束となったのです。
ほとんどのプレハブメーカーの鋼製束がターンバックル式の鋼製束に切り替わった頃、阪神淡路大震災が起こりました。数多くの家屋が倒壊していた中、ターンバックル式鋼製束を採用して頂いた住宅は1棟も倒壊しませんでした。初代鋼製束も同様に倒壊を免れました。
都市の復旧が始まると鋼製束は優れたジャッキアップ性能を発揮し、非常に速いスピードで家屋の復旧に貢献しました。
鋼製束の採用が一般的になってきた頃から、形状を真似た他社製品も数多く出現してきました。安かろう悪かろうの模造品と市場で戦うため、タカヤマ金属工業もさまざまなチャレンジを続けています。プレス加工用の金型、機械のグレードアップやめっきロボットを最新鋭のものにリプレースするなどハード環境をさらに強化しています。
そして、鋼製束を対象品目にISO9001を取得するなど高品質・高機能を提供するための努力を日々行っています。今では太さの異なるボルトやターンバックルなど多種多様なパーツで、2,000種以上の鋼製束の製造を可能にしています。